●業界:塾・教育
●規模:売上10億円以内
IPOをあきらめかけたときの選択肢
とある、塾の経営者が事業を売却したケースです。
IPOを目指して店舗や規模拡大を進めていましたが、成長曲線が弱まり難しい局面に。事業継続を前提にしていたものの、M&Aという出口を知ったことで一気に選択肢が増えました。
そして収益状況もよかったため、順調に買い手候補も現れ交渉が進んでいきます。
嘘はつかない、見栄をはらない
別のエリアの同事業者と条件面も折り合いがつき、順調にデューデリも進んでいました。
まさかの、最終局面で問題が。。当初想定していたP/Lと、最終のP/Lに大きな誤差が生じたのです。
買い手が不審に思い確認したところ、売却交渉の前から確定していた大型の広告予算のことを伏せていたことがわかりました。もちろん、悪気はなかったのかもしれませんがなぜ伝えていなかったのか、と買い手から詰め寄られることに。
交渉の主導権を一気に失い、本来、得られた売却益が縮小化してしまいました。
悪い情報は先にだすこと
買い手側も大きなリスクを背負う売買交渉において中途半端な嘘や、偽装を行うのは危険です。
リーガルリスク面ももちろんですが、交渉主導権における信用を失う可能性があります。
誠実なM&Aや事業承継が、中長期的なメリットも大きいと心得て進めるのが大事です。